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戦国やらいでか…【戦国やらいでか】烏骨鶏 Final【特別企画】

2015/11/14

 前回までのあらすじ

軍鶏、比内鶏、名古屋コーチン、烏骨鶏、各地鶏が覇を争うにわとり戦国時代。

その戦禍に巻き込まれた、大三元、とら、アスラの烏骨鶏3兄弟は

名古屋から金沢へ逃亡中に敵に見つかり離散する。

何とか難を逃れたとら、アスラだが、アスラは重傷を負い入院。

とらも結核を患い、余命一ヶ月となる。

ひょんな事から知り合った同じ烏骨鶏のニイが、とらを連れて中国へ渡航。

結核を治せる医者を探すが見つからず、成都に棲む仙人を頼る。

運命的に仙人との出会いを果たし、健康な体を手に入れたとら。

とらは、一体どんな手を打つのか!
  


追記: 中国・上海。

上海港で神妙な顔つきのニイがいた。

ニイ「マジか?マジでお前は帰らんでええんか?弟に会いたくないのか?」

とらは笑って話した。「もちろん、会いたいです。しかし、成さねばならぬ事があります」

とらはニイに手紙を渡し言った。

「ここにアスラ宛ての手紙があります。アスラが回復したら、これを読ませて下さい」

「大丈夫。きっとアスラと私は同じ気持ちのはずです。きっとわかってくれます」

ニイ「なんや、ようわからんなあ。自分はここに残ってどうすんねん」

とら「中国烏骨鶏の軍に入ります。そこで武功を挙げ、まずは周囲から認められるようにします」

とら「その後、機会を見て中国烏骨鶏の王に、日本烏骨鶏の惨状を話し、助力を得ます」

とら「私は必ず、兵を率いて日本に戻ります。それまで、アスラを宜しくお願いします」

ニイはため息をついて答えた。

ニイ「なんや、金沢に居れば安全なのになあ。安全で、平和が一番やで」

ニイ「まあ弟君の心配はするな。ワイが面倒みたる」

とら「ありがとうございます。ニイさんには何とお礼を言っていいか」

ニイ「気にすんなや。でも、借りやで。借り。いつか返してや」

とら「了解しました」

とらはニッコリ笑って、ニイを見送った。


日本への船中・・・

甲板に寝そべるニイがいた。

ニイ「なんでワイやねん・・・」

ニイ「とらの中国編を書かんかいワレ!」

ニイは不可思議な発言をしつつ、日本への帰途へ着いた。


中国の鶏は烏骨鶏の王のもと、各鶏が平和に暮らしていた。

しかし、戦いや強さにおける興味は内戦中の時よりも一層高く

各地方で常日頃から、武術大会が行われていた。

日本ではそんな事をやっているのは、軍鶏だけであった。


とらは、まず武術大会に出た。

最初は言葉も下手くそで、他の参加者にも

舐められていたとらであったが、

健康な体を手に入れたとらは強かった。

自己をコントロールし、必要に応じて羽毛を逆立たせ、

無駄な力は一切使わず、戦いに勝利し続けた。


生活は、ニイから少量の餞別を貰い、あとは賞金で生活した。

とらは病弱だった時から、ずっとトレーニングをしていた。

イメージトレーニングである。

軍鶏の戦争日誌を読み、軍鶏の戦い方を勉強した。

体の使い方、感情の高ぶらせ方、かけ引き、それらも全て学んだ。

大事なことは、全て本が教えてくれた。


健康な体に慣れたら体力トレーニングを少し積んだ。

それでもう、他の烏骨鶏には負けない確信が持てた。


そして、連勝に連勝を重ねた。

中国烏骨鶏の王に、上海の武術大会を席巻する日本烏骨鶏の話しが

耳に届くまで、そう時間は掛からなかった。


一方、その頃。

ニイ「だから何でワイやねん」

ニイ「もっとあるやろう。とらの初恋とか。浮いた話ゼロやで。今んとこ」


ニイ「おう、アスラ。そっち持ってや。そーっとやぞ。そーっと」

ニイ「おう、それでええ。これをしっかり固定すれば、この船も完成や」

ニイ「今月は後、3艘も納品せなアカン。入院費もしっかり稼いで貰うでアスラぁ」

アスラ「ニイちゃん、腹減ったよ。昼飯にしようよ!」

ニイ「アカン!まだ午前中の仕事が終わっとらん!ちゃんと終わってからメシにするで!」

アスラ「もう午前中って・・12時とっくに過ぎてると思うんだけど・・・」

ニイ「そういう問題じゃないねん。アカンねん。午前の仕事は昼飯の前に終わらせる!」

ニイ「プロやで。ワイ」

ニイはニッコリ笑った。

アスラ「オレはプロじゃないんだけど・・・」

ニイ「おう、アスラ。そっちの金槌とってな。あと、ここ抑えてや。よーし」

ニイ「よっしゃ、これでこの船も完成や。飯にしよか。」

アスラ「よっしゃー!メシーメシー!」

ニイ「急に元気になりよってコイツ・・・」

ニイは苦笑いしながらも、アスラの元気さに目を細めた。


昼食のラーメンをすすりながら・・・

ニイ「そんでアスラ、お前、とらの手紙見たんか。何て書いてあったんや」

アスラ「とりあえずニイちゃんの仕事を手伝えって書いてある。」

ニイはラーメンを食べる手を止めた。(ワイからやらせたはずなのに、マジかw)


アスラ「それからアスラは偵察に向いているから飛べるようになれって書いてある」

「ブハッッッ」ニイはラーメンを吹いた。


アスラ「ちょwwwきたなwww」

ニイ「お前なあ・・・知らんのか。烏骨鶏は飛べない鶏なんやぞ」

アスラ「でも、ここに書いてあるよ。ニイさんに飛び方を聞いて飛べるようになれって」

ニイ「だから、なんでワイやねん!飛んだことないし!」

ニイ「とら、あいつ何やねん。・・・ほんま、先の先まで見えてるんかい、あいつは」

ニイ「しゃあないわ、午後の仕事が終わったらトレーニングしよか」

アスラ「おう!」

ニイはアスラ言動に脱力しながらも、心強さを感じていた。


北京・烏骨鶏城

中国烏骨鶏の王は言った「お主の話しが本当なら、日本はいつか、我が国にも攻めてくる」

王「そういう事になるのではないか」

とら「はい。王様、彼らは烏骨鶏を食べれば、不老不死になると本気で信じています」

王「そうか・・・とらよ、よくぞ教えてくれた。褒めてつかわそう」

王「大臣、この者に褒美を取らせよ」

大臣「王様、この者はこの国で仕官する事を望んでおります。」

大臣「その望みを叶えることが、何よりの褒美になるのでは無いでしょうか」

王「おお、そうか。大臣の言うとおりだ」

王「とらよ、お主の武勇、中国烏骨鶏の為に尽くせ」

とら「ははー・・・ありがとうございます」


とらは上海での武術大会の功績が認められ、

北京にある烏骨鶏の王城に招待されていた。

そこで王様への接見が許されたとらは、中国まで来たいきさつと、

日本における烏骨鶏の状況について報告し、仕官したのだった。

配属先は上海公安部。

しかし、とらはこの内容に不服だった。

1武官では軍は動かせない。何か、大きな武功が必要だった。


とらは、王との接見を終え、その場を後にしようとした。

その時、慌てて駆け込んできた兵士がいた。烏骨鶏だった。

「王様ー!大変です!チャボが!インドのチャボが大軍となって我が領土を侵略しております!」

王「何!?」

とら「・・・!」

とらは千載一遇の機会が来たと思い、内心ほくそ笑んだ。



金沢・健民海浜公園

夜、2匹の烏骨鶏が騒がしく園内を駆け回っていた。

ニイ「うおおおおお!走れー!走れアスラあああああ!!」

アスラ「わあああああ!」

その時、全速力で走りながら羽をはばたかせていたアスラの体が僅かに浮き、

3mほど維持した後、着地した。

ニイ「うおおおお!飛んだぞー!飛んだー!1発目から飛んだぞ!!」

ニイ「やるやないかー!アスラやるやないかお前ー!!」

アスラ「やったー!!やっぱオレ天才だったんだ!!知ってたけど!!」

一緒に走ってたニイは息を切らせながら思った。

(アカン、もう天狗や。こいつをコントロールするの、大変やな・・)


その後も、昼は船大工の仕事、夜は飛行のトレーニングを繰り返し

1ヶ月を過ぎた頃にはニイも僅かな飛行が出来る様になっていた。

アスラに至っては、高さ3m以上、幅10m以上飛べるようになっていた。

さらに3ヶ月が過ぎた・・・。


その日のトレーニングではアスラは幅30m、ニイも幅10mを飛んでいた。

アスラ「ニイちゃん、大事な話しがあるんだけど。いいかな。」

ニイ「はぁ、はぁ・・・おう、何や、いうてみい」

アスラ「大三元の兄ちゃんがどうなったのか、知りに名古屋に行きたい。」

ニイは、ぎょっとした。

しかし、呼吸を整えながら、答えた。

ニイ「アホも休み休みにいわんかい。烏骨鶏のワイらじゃ、すぐに捕まって食われるでえ」

アスラは答えた「昨日、船をペンキで白く塗ってるのを見て思いついたんだ」

アスラ「オレ達も、白く塗ればブロイラーに見えるんじゃないかなって」

ニイ「・・・!確かに見た目だけじゃわからんな。仮に雨とか降ってバレたらどうするんや」

アスラ「そしたら逃げるよ。空も飛べるし。とら兄ちゃんの手紙にもあったけど」

アスラ「関所を通らずに行けば、いくらでも安全に行けたんだ」

ニイ「なんや、こっち来た時、関所で射られた話しかい。」

アスラ「うん、手紙にも書いてあった。あの時、関所じゃなく山道を通っていれば」

アスラ「あんな目には会わずに済んだって。もし、また関所を通らなきゃ行けない時は」

アスラ「関所から少し離れた山道を通って、北へ向かえって書いてあった」

ニイ「なるほどなー。ほいで?」

アスラ「とら兄ちゃんは頭が良いんだ。きっとオレが名古屋を見に行く事も見越してるよ!」

アスラ「だから、こんな事、書いてあるんだよ!」

ニイ「アホか!あれから何か月経っとんじゃい!」

ニイはため息をついた。

ニイ「あんな、なんぼワイらが速くてもな。もし捕まったら終わりやで」

ニイ「お前には、その覚悟があるんかい。食われる覚悟があるんかい!」

アスラは答えた「あります!」

ニイは答えた「そうですか!ワイにはありまへん!勝手にして下さい!」

アスラはまくしたてた。

アスラ「ニイちゃんは臆病者だね!いつも偉そうにしてるけど、本当は根性なしの臆病者なんだ!」

ニイ「なんやてぇ・・」

アスラはさらに挑発した。

アスラ「ニイちゃんはチキンだ!臆病者のチキンだ!」

ニイ「よういうたでガキィ・・・今日という今日はボコボコにしたる、覚悟せえよ」

アスラ「おう!いいよ!やろうよ!」

3分後

ボコボコにされたのはニイだった。

ニイ「すいません、ごめんなさい。すいません。すいません・・・」

アスラ「よし、じゃあ行く?オレと一緒に名古屋行ってくれる?」

ニイ「・・・はい、行きます。行かせて下さい」

アスラはニッコリ笑った。

アスラ「よし、じゃあ決まりだね!仕事のキリが良くなったら行こう!」

ニイは心の中で「とら、早く帰ってこい。とら~~~」と叫んでいた。



中国・赤壁


とらは何かの叫び声を聞いた。

まあ空耳だろうと思った。

眼下に広がる景色には総勢20万はいたであろう

チャボ達の黒く焦げた死体が広がっていた。

(まあ、これだけ居れば中には生きてるやつもいるか・・・)


数か月前から始まったインド・チャボによる中国・烏骨鶏攻略戦は

中国・烏骨鶏総大将、神威将軍の指揮のもと、大勝利を収めた。


中でも、とらの活躍は凄まじく、敵将の首を日々あげた他、

神威将軍にその実力を評価されるや否や、赤壁にて火計よる戦略を進言し、

見事にインド・チャボ20万の軍勢を一網打尽にしたのであった!


とら「お見事です。神威将軍」

神威将軍「コココ・・・やりますね。とら」

神威将軍「この戦争は元々はチャボの優勢で始まりました。奇襲をかけたわけですから」

神威将軍「それがお前が最前線に入った途端に、流れが変わりました」

神威将軍「そして、この赤壁での火計・・・私がやった事になるかも知れませんが」

神威将軍「王様には私の口から、お前の戦功については報告差し上げる事にしましょう、コココ」

とら「はっありがたきしあわせ!」

神威将軍「時にとら・・・お前は中国で骨を埋める気はありませんか」

とら「・・・いえ。私には日本に残してきた弟がいます」

とら「そして兄の仇を討たねば、なりません。日本烏骨鶏の誇りをかけて」

神威将軍「どうやら私が言っても無駄の様ですねぇ・・・」

神威将軍「お前の様に武勇に優れ、知略に長け、信念を通す愚直さがある者こそ」

神威将軍「大将軍の器になれるというものなんですがね、コココ」

とら「いえ、勿体なき、お言葉・・・」

神威将軍「それでは帰るとしましょうかねえ、ここはローストチキンの匂いで息が詰まります」


その後、北京の王城にて、とらには第一級武功勲章が与えられた。

これは本来、とらの身分では受けられない最高の褒章だったが、

神威将軍の口添えにより、実現したものであった。


そして、とらはこの戦争で右将軍となり一躍、一軍の将となった。

尚、神威将軍はこの戦いで衛将軍から、大将軍となった。

そして、とらは王様に直訴した。

王「とらよ、お願いとはなんだ。水臭いぞ。余にできる事なら何でもやろう」

王「それがこの国を救ったお前に対する礼儀というものだ」

とら「王様。ありがとうございます、王様。どうか私に兵をお預けください」

とら「そして私を日本へ遣わし、兄の仇を取ることをお許しください」

王「そうか。お前の兄は名古屋コーチンという野蛮な輩に捕まったのであったな」

王「その後の消息も不明・・・これでは何かあったと考えるのが自然だ」

王「しかし、お前がいなくなるとその分、本土の守りが薄くなってしまうな」

とら「その点は、神威将軍に全てお任せいただければ大丈夫だと思います」

王「そうか。そうだな・・。しかし、実に惜しい・・。」

ここで王が閃いた。

王「!!・・・そうだ。とら、お前の子孫をここに残していくといい」

とら「!!」

とらは王の意外な発言に戸惑った。

王「日本の内乱が終われば、余もお前の子を連れて、日本を訪ねるとしよう」

王「日本でもお前は、お前の子孫を残すだろうしな。どうだ。」

王「相手は王宮の中から誰でも選んでよいぞ。但し、正室と側室以外でな(笑)」

とらは珍しく動揺していた。

とら「ありがとうございます。王様」

とら「王様・・・どうしましょう。どうお答えしていいか、今悩んでおります」

王「どうした?悩むなど、お前らしくもない」

王「いつも通り、毅然として居ればいいのだ」

とらは観念した様子で答えた。

とら「王様、違うのです。実は私は、交配をしたことがないのです。」



日本・岐阜県天王山

汗まみれで山越えを敢行する2匹の「灰色」の烏骨鶏がいた。

ニイ「はーい。ワイでーす。今は岐阜県の天王山におりま~す」

ニイ「白く塗りましたが、灰色が限界でした~。」

アスラ「ニイちゃん何独り言いってるの?そんな事より、そろそろ山頂だよ!」

ニイ「一体、いくつ山越えさせんねん、流石にしんどいで」

アスラ「これぐらいで音を上げるようならまだまだだね!」

アスラ「オレはここを兄ちゃんを背負って、超えていったからね!」

ニイ「どうでもいいわ~。お、山頂やな!ちょっと休もうや~。」

アスラ「お疲れさま~。さて。そろそろ名古屋が見えてくるころだ。」

アスラ「どうかな~。ん。名古屋城の方向で土煙が舞ってるぞ・・・」

アスラ「ニイちゃん、アレ見える?名古屋城の方で何かやってない?」

ニイ「ん~・・・うわ、ありゃ合戦やで!片方は名古屋コーチンやな」

ニイ「もう片方はわからん・・・とにかくもう少し近場に寄ってみよか。」

アスラ「了解しました!」


ニイ「木曽川まで来たでえ・・・。あそこに農民の鶏がおるな。話、聞いてみよ」

ニイ「こんにちは~。ワイら、プリマスロックっていいましてアメリカから来ました」

ニイ「何かお城の方がごっつ騒がしいけど、何かありはったんですか~」

農鳥(名古屋コーチン)「なんだい、あんた達。見ない色だねえ。烏骨鶏の仲間かい?」

ニイ「いえいえ!とんでもない。あんなのと一緒にしないで下さい。」

ニイは首を慌てて横に振る。

農鳥「今はそれどころじゃないよ!お城に伊勢地鶏が攻めてきたんだよ!」

農鳥「このところ、伊勢地鶏とはイザコザが絶えなかったからねえ」

農鳥「ついに伊勢地鶏どもが攻めてきたってわけさ。でも見ててごらん」

農鳥「勝つのは名古屋コーチンさ。ほら、今城門から出てきた烏骨鶏」

アスラ「烏骨鶏?」

農鳥「見えるかい!アレが名古屋コーチンの第一陣大将、烏骨鶏の大三元様さ!」

ニイとアスラは驚きの余り、声を失ってしまった。


そこには、伊勢地鶏の大軍を前に悠然と突進していく、大三元の姿があった。

ニイとアスラは息をのんだ。

目の前で大三元が戦争に出る。この状況に動揺を隠せなかった。

しかし、その緊張と動揺はすぐに解消された。

大三元が圧倒的な強さで、伊勢地鶏をかき回し、

名古屋コーチンの軍も後に続いたのである。

アスラ「すげぇ・・・兄ちゃん、つええええ」

農鳥「そうだろう!アレが名古屋コーチンの秘密兵器、大三元様さ!」

名古屋コーチンは自慢げに語った。

農鳥「瀕死のところを名古屋コーチンの首領トメキチ様に拾われた烏骨鶏さ」

ニイ「そうですか・・・わかりました。ありがとうございました。ほな、ウチらはこれで」

農鳥「もう見ていかないのかい!そろそろ追撃戦だよ!名古屋コーチンの圧勝さ!」

足早にニイとアスラはそこを去った。

アスラは言った「兄ちゃんの援護しないの?兄ちゃんに会いに行こうよ!」

ニイは言った「アホウ。ちゃんと考えんかい。そう簡単な事や無い。」

ニイ「ワイらは、おしろいを付けてるとはいえ、灰色。烏骨鶏に近い色やぞ」

ニイ「なんかあれば直ぐバレる。烏骨鶏は元々狙われてるはずなんやろ」

ニイ「それに大三元に会う前にバレるわけにはイカン」

アスラ「でも・・・」

ニイ「考えるんや。これは何かあるで。それからチャンスを伺うんや。焦るんや無い」

アスラ「うん!ニイちゃんの言うとおりにするよ!」

ニイ「よし。ええぞ。とりあえず、夜まで待とか。」


夜・・・

ニイ「よし、そろそろ城下町に行こか。戦争に勝った日や。城の外に出てるかも知れんで。」

アスラ「うん、いこういこう!」

その後、ニイ達は城下町をくまなく探し、

烏骨鶏の大三元が、時々飲みに来るという酒場を見つけた。

ニイ「よし、ここで腹ごしらえでもして、大三元が来ないか。様子みよか」

アスラ「やったぁ!何頼んでもいいの?」

ニイ「何でも良いけどな。今日は酒は飲むんやないで」

アスラ「お酒は飲まないよ!じゃーまずは山ちゃん幻の手羽先!」

ニイ「大三元の事、忘れるんやないで・・・」

ニイは苦笑いをした。

その後、夜も更けて来た頃、大三元が店にやって来た。一人だった。

アスラはもう寝ていた。

ニイは仰天したが、見張りがいないか、周囲を確認してから

大三元に近づいて行った。

ニイ「おう、兄さん。隣いいですか。」

大三元「ああ、どうぞどうぞ」

ニイは小声で

ニイ「おう、大三元。無事か。ワイや。ワイ。灰色で分かりにくいだろうけど」

ニイ「烏骨鶏のニイや。久しぶりやな」

大三元は仰天した。

大三元「お前!一体どうしてここに!ここに烏骨鶏が居るのがバレるとまずいぞ!」

ニイ「シ!声がでかいねんお前。アスラもおるで。一体どうなっとんねん。説明せいや」

大三元はアスラの方を見た。

大三元は涙が出そうになるのを必死にこらえていた。

大三元「どうして・・・死んだと聞かされていたのに・・・」

ニイ「なんや、だまされとったんかい。あいつら生きとったで。とらも無事や」

大三元「とらも・・・良かった。本当に良かった。」

大三元「実は・・・オレは名古屋コーチンに捕まったんだ」

ニイ「おう、それは聞いとるで。身代わりになったんやろ」

大三元「幽閉されてる間に、とら、アスラが死んだという知らせが来て・・・」

大三元「どうせ、死刑か、食われるだけだろうし、死のうと思ったんだ」

大三元「そしたら、首領のとめきち様が名古屋コーチンの為に尽くせば」

大三元「命は奪わないと仰ったんだ。名古屋コーチンは、弟たちの仇だ」

大三元「仇を討つまでは死ねないと思い、表面上は名古屋コーチンの為に戦うことにしたんだ」

大三元「しかし、機会が無いまま、時間だけが流れてしまった・・・」

ニイ「おう、そりゃ大変やったな。しかし、良かったで。アスラもトラも無事や。」

ニイ「ワイらはお前さえ回収できればそれでええ。このまま一緒に金沢へ行けるか」

大三元は一気に酔いが覚めていった。

大三元「本当なら、ここで行けないって言うんだろうが」

大三元「もう、あれから何度か戦争に出て、大きな武功は上げてる。今日も勝った」

大三元「コーチンへの義理は果たした。そう思っている」

ニイ「じゃあ、行けるか」

ニイは笑った。

大三元「今日は戦争にも勝って、みんな浮かれている。チャンスだ、行こう」

ニイ「おっしゃ、行くで、アスラ」

アスラ「はっ寝てしまった。大三元のにーちゃんは?あ!いた!」

ニイは、声がでかいとジェスチャーした。

大三元「おう、アスラ。少し大きくなったな。立派だぞ」

アスラは泣きそうになった。

ニイ「感動の対面してる場合とちゃうで」

ニイ「さっさとここを出るんや。見つからんウチにな」

アスラは頷いた。

ニイ、アスラ、大三元の3人は酒場の外に出て、

北へゆっくりと歩き始めた。追ってくる影はなかった。


そして、庄内川のところまできたところで、後ろから声がした。

「待たれい、お三方。ちょっとお聞きしたいことがあります故、こちらを向いて貰っても良いですかな」

ニイは舌打ちしそうになるのをこらえた。

振り向くとそこには偵察隊と思われる名古屋コーチンが2匹立っていた。

偵察コーチン「おや、大三元殿、どちらへ向かわれておるのですかな」

偵察コーチン「ご一緒におられる方々は・・・はて、見た事の無い方々ですな」

偵察コーチン「一体、どちらまで行かれるおつもりですか」

大三元は観念した様に振り返った。

大三元「私は烏骨鶏。トメキチ様に命をお救い頂いたとはいえ、烏骨鶏だ。巣に帰る。」

偵察部隊は笑顔になった。

偵察コーチン「二ノ宮様の仰った通りだ。やはり裏切ったか。」

大三元「裏切ったのではない!兄弟のもとへ帰るだけだ!」

偵察コーチン「抜かせ!貴様は元々怪しいと思っていたのよ!」

偵察コーチン「二ノ宮様は貴様の心中を察して随時見張りを付けていたのだ!」

偵察コーチン「貴様は、また逃げることも、仲間を守ることも出来ず」

偵察部隊は、飛び立つ準備をした。

偵察コーチン「大軍に揉まれて今度こそ死ぬのさぁ!ケケケケケッコー!」

そういうと偵察の名古屋コーチン2匹は飛び立った!

大三元は追おうとしたが、大三元は空を飛べない!

大三元「くっ、仕方ない。はやく逃げ・・・?」

飛び立った名古屋コーチンの頭上に2匹の烏骨鶏の姿が見えた。

ニイ「アホが!そんなテレフォンジャンプで、ワイらから逃げられるかい!」

アスラ「うおおおおお!うなれ、オレのジャンピングクロー!!」

ニイとアスラは、それぞれ別の偵察の頭に爪を突き立て、そのまま地面に叩きつけた!

偵察コーチン「ゲコーーーー!!(×2)・・・ケコー?ケッケッケコー・・・・」

偵察コーチン達は何が起きたのかもわからず、

かろうじて生きている様な状態でピクピクしていた。

大三元「!!・・・・お前ら!飛べるようになっていたのか」

ニイとアスラは、驚く大三元に笑顔で答えた。

ニイ「ワイは、ちょっとだけだけどな」

アスラ「余裕余裕!」

ニイ「しかし・・・どうせ、次の追手は来るでえ。どうやら相手にも切れ者がいるみたいやで」

大三元は頷いた。

ニイ「帰り道のプラン、走りながら練ろか。先の先を読まんと危ないでえ」

アスラ「そうだね」

アスラも頷いた。



一方その頃、とらは交配に明け暮れていた。

王「まだまだだな。まだ種をまいて貰わねばならんな。」

王は笑顔だった。



再び日本

ニイ、大三元、アスラの3匹は、ニイの提案で琵琶湖まで西へ走り、

それから北上していた。

もし、敵の大軍が現れても琵琶湖を渡って逃げるという選択肢も残して

余裕のある脱出ルートであった。



その頃、名古屋城では偵察隊による報告が名古屋コーチン参謀二ノ宮にされていた。

二ノ宮「やはり大三元は裏切ったか。折角、トメキチ様に近衛兵隊を付けておいたのに。逃げるとは」

二ノ宮「おそれを成したか・・・。何、仲間がいたと。ふふ。大丈夫だ。」

二ノ宮「伝書鳩を放て!北の山々に配備してある伏兵隊に知らせよ!」

二ノ宮は立ち上がった。

二ノ宮「ふふふ。今度こそ、捕えてその肉を食らってくれる!」

偵察「上様には、いかがいたしましょう」

二ノ宮「トメキチ様には私から報告しておこう。トメキチ様が登用した烏骨鶏が裏切ったとな!」

二ノ宮「あの方の甘さが無ければ、あの烏骨鶏の肉をとっくに食らっていたものを・・・」

二ノ宮は天を仰いだ。



ニイ、大三元、アスラの3匹は、そんな山岳地帯の伏兵を察してか、

西から、北へ平地を周回し、無事に金沢へたどり着いたのだった。

ニイ「ようやく一安心やでえ。ここならあいつらも追ってこれへん。今日は祝杯やな。」

しかし、街中がなにやら騒がしかった。

新聞屋「ごうがーい!ごうがーい!おもちまる敗北!おもちまる敗北!」

ニイは凍りついた「・・・なにい」

アスラは、よくわからないといった様子で「おもちまるって誰?」と聞いた。

ニイ「新潟地鶏の親玉や。金沢が平和だったのも、おもちまる様のお陰だったんや。」

大三元の顔色も曇った。

大三元「となると・・・まずいな。」

ニイ「ああ、新潟地鶏は、この金沢から引き上げるやろう。代わりの支配者が来るまで」

ニイ「この街は空白地帯や、つまり・・・」

大三元「名古屋コーチンも攻め込めるな」

ニイは答えた。「そういうことや」


ニイは言った「ここでジタバタしても始まらん。今日一日、ゆっくり考えるで」

大三元、アスラも頷いた。


その日の夜、3匹はニイの自宅で祝杯をあげた。

再会を喜び、これまでの積もる話を話し、そして、これからについても話した。

そして、一つの結論を出した。

とらを迎えに、大三元は単騎中国へ向かい、ニイとアスラは残る事とした。

機動力に劣る大三元はいざという時に、逃げ切れない可能性があったが

ニイとアスラはその気になれば、いくらでも逃げる事が出来た。

またとらが中国から大軍を率いてきた時に、内地の情報を集めておく必要があった。


中国へ向かう大三元!

国内の情報収集に努めるニイとアスラ!

とらの交配は、まだ終わらないのか!


そして名古屋コーチンは、いつ動くのか!


次回、ワシの戦争日誌 特別編!烏骨鶏 FINAL -後編-!

終わらぬ物語の終わりがやっと見えた・・・

wasi








ツイッターも宜しくね!カダ@DQ10(@DQ10kada

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